Wednesday, June 9, 2010

ワールドカップと国旗

ところどころ、お店にサッカー・ワールドカップ参加国の旗がならぶようになりました。
大通りを走る自家用の乗用車にもいろんな国の旗がぽつぽつとつき、だんだんとワールドカップが近づいてきたとワクワクします。

カナダは移民の国なので、カナダ代表がワールドカップに出てなくても、それには関係なく、自分の出自のゆかりの国を応援することで盛り上がるんだとききました。カナダ国内でも、トロントは移民1世の割合が高いところと聞くので、なおさらそんな気持ちが強いのかもしれません。ただ、自家用車の日本の旗はみたことはありません。日本人や日系人の人口比から考えても、チームの人気から考えても、少ないのは当然な気がしますが、若干さみしいような・・・。


ところで、そう思うとオリンピックやワールドカップの代表選手というのは、地域代表ということなのか?、人種やエスニックの代表なのか?と考えていくと、ある意味微妙な問題をはらんでいるのかもとも思えます。

出典がいまいちですが、今日現在のWikipediaのカナダやアメリカ合衆国の項によれば、人種別統計でカナダ人口1/3は出自に関係なく人種/エスニックはカナダ人と答え、アメリカ合衆国では2019万人(おおざっぱに7%くらいでしょうか?)がアメリカ人と答えるとあります。とすると、カナダは、他民族国家としては、少なくともアメリカより人種的アイデンティティが薄い国といえるのかもしれません。たとえばカナダ人俳優キアヌ・リーブスのように実際、両親や自分自身がいろんな国の出身者のミックスであり、もはや、自分の出自を何人とはいえないという人も多いとも聞きます。(まぁ、キアヌの場合国籍も三つもっているそうですが)

多民族国家では、エスニック問題は微妙です。比較的人種問題について穏健といわれるカナダでさえも、ファーストネーション(カナダの原住民)から奪った土地でのオリンピックに抗議をするという爆弾テロ事件が、つい最近ありました。そしてキューバのように、こうした人種あるいはエスニック別の統計がかえって人種差別につながると、統計をとらないことを国是にしているような国もあるというので、こんなことを考えている事自体が人種差別的?!。でも、世界がひとつの国であるわけではない以上、考えることは大事ですよね。

オリンピックもワールドカップも、単純にレベルの高い試合が観られるということで十分なんですが、ワールドカップの参加国の国旗をみていると、なかなか考えさせられます。

結論のない話ですみません。

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